<   2012年 11月 ( 45 )   > この月の画像一覧

刺絡奏功!

いつも通りに大学へ。

授業を手伝って頂くTAの彼女が松葉杖をついている。

「どうかしたか?」と尋ねる。

転落して捻挫して一週間になるという。

患部は左足首、外くるぶしの周辺が傷む。

触るとアイシングをしていて冷たいが、2~3センチ離して手をかざすと熱気を感じる。

未だ熱がこもっている。

急遽、授業の前半を公開臨床とする。

学生の眼前で体表観察を行う。

気色は心・肝。

舌全体の青みがきつい。舌尖~辺にかけて赤み強い。

脉はやや遅である。

お腹は左肝の相火がはっている。

原因はこれである。

「負傷する前に感情の起伏があったか」と問う。

あったとうなずく。

怒傷肝で肝気が上逆し、足元が空虚になったがために、足を踏み外したのである。

学生に教える。

「内傷なければ病まぬ」

古書に転落転倒で瘀血が出来るとある。

このような時、治療の第一選択は刺絡である。

患部は胆経である。

左足竅陰を触って、患部に手をかざす。

熱気がふっと冷める。

これを学生に再現させる。

学生この事実に、驚愕する。

施術。

約15分ぐらいで出血が止まる。

効果判定。

熱気が減る。

左肝の相火が弛む。

舌全体の青みと各赤みが改善している。

彼女に歩いて確認するように指示。

痛みが随分マシになったとのこと。

彼女のおかげで学生は勉強になったと思う。

彼女も勉強になったと思う。

私も勉強になった。

転落した結果だけを診ていては真に体は治せぬ。

転落にいたった背景が大切なのである。

怒りは三清浄のひとつである。
[PR]
by dentouijutu | 2012-11-29 00:19 | 中宮院の病気治し

支部セミナー大団円

関西支部セミナー2012が無事終わりました。

100名に迫る参加者が須磨に集い、二日間勉強に励みました。

また今回は、同胞である香川支部のみなさんと合同で開催された、歴史的なセミナーでもありました。

弓田先生を始め、香川支部のみなさんと再会できて嬉しかったです。

弓田先生は僕にとっては兄貴みたいな存在で、これからも目標として後姿を追いかけたいとあらためて思いました。

縁あって鍼灸学生を指導する立場ですが、教育現場で大先輩にあたる伊ヶ崎先生との鍼灸談義も楽しかったし、学生の指導の仕方も教えて頂きました。

橋本さんには屋台骨の貫禄が出ていました。流石ですね。

濱さんのスピーチ素敵でしたね。

笹やんオメデトウ。

武田さんとは同じ班で学ばせて頂きました。

橘さん、小平さんの元気なお顔がみれてよかったです。

上野さん、治療の機会を頂き、ありがとうございます。

井田さん、いつでも遊びに来てください。

そして、弓田先生、高橋先生、カッコいい旗をありがとうございました。

大事に使わせて頂きます。

そして、関西支部では、実行委員のみなさんの頑張りに感動しました。

実行委員の小河先生、白川先生、神開先生、高橋先生、太刀川先生、宮脇ゆかり先生、本当にお疲れ様でした。

また、セミナーに携わって頂いた総てのみなさんに感謝申し上げます。

小河先生の練りに練ったセミナーが見事に炸裂しましたね。

誰がなんと言おうとも、過去最高のセミナーでした。

須磨のロケーションも良かったですね。

ご紹介いただいた中平様や、シーパル須磨のみなさまにも本当によくして頂きました。

支部の方々とも大いに交流出来ていい思い出になりました。

そして、やはりやはり、宮脇・古野・丸尾の3レジェンドの存在感、ハンパないですね。

関西支部の宝です。

今回も学ばせて頂きました。

余韻が覚めません

まだまだ書き足りませんが、ひとまず明日に備えることにします。

最後に、御坊弁でセミナーの感想を言わせて頂きます。

「のとろ」サイコー!
「あらくたい」よかった!!


最後の最後に、榎本さん、助けてくれておおきに。
[PR]
by dentouijutu | 2012-11-28 00:53 | 東洋はり医学会関西支部

患者と向き合う

患者と向き合う。

それは勇気の要ること。

だけど、患者さんはもっと勇気がいる。

自分をさらけだすことだってあるからだ。

それに応えるのが、治療家の使命。

話を聴き、辛い箇所や症状を聞く。

出来れば、自分ごとのように苦しみを分かち合う。

望んでこれを診る。

聞いて診る。

問うて診る。

切って診る。

診立てを決め、治療にかかる。

たんたんと治療するのがいい。

治らなかったらどうしよう等とは考えない。

ただ誠心誠意、一生懸命、命がけで治療する。

後は多いなる力に委ねる。

そして、大事なことは、経過をきちんと聴いて、治療の適否を毎回検証することである。

これも勇気の要ることである。

だけど患者さんはもっと勇気がいる。

心せよ。
[PR]
by dentouijutu | 2012-11-23 00:17 | 中宮院の病気治し

患者を増やす。

どうすれば患者さんに来てもらえるか。

宮脇先生が奇経腹診を開発中の頃、太衝-通里の研究をしていたら、太衝-通里の患者ばかり来たそうである。

池田政一先生は助手が増えるたびにこう言われたそうである。

「助手も増えたし、患者を増やすか。」

これだけで、患者が増えたそうである。

ウソのようなホントの話である。

柳下先生は、いつも待合が治療待ちの患者で溢れている場面を想像していたそうである。

山本先生の逸話はめっちゃカッコいい。

駆け出しの頃、日に45人治療したいなと思って考えたことが、待合のイスが、あとこれぐらいいるなである。

早速、ホームセンターに買い足しにいき、待合に並べ、患者を待ったそうである。

一ヵ月も経たないうちに、本当に日に45人来て、ついには100人以上来たそうである。

体に悪いから、45人以上は治療するなという言葉が鮮烈に残っている。

これだけを聴くと、超人的な能力のように思う読者もいるだろうが、決してそうではない。

先生方は本気だったのである。

本気で思い、行動に移し、念じて患者を呼び込むだけの力を生じさせたのである。

後年、私の場合はどんな逸話で語られるのか楽しみである。
[PR]
by dentouijutu | 2012-11-21 02:37 | 中宮院の病気治し

安産の治療

患者♀

3度目の出産。

過去2回は帝王切開。

臨月に入ってから来院。

今回は自然分娩でいけそうとのことであるが、過去とも難産なので、出来るだけ楽に産みたいとの事。

腰痛と立ちくらみと肩こりがある。

肝血虚と診て(四診法は割愛)、左太衝に補法。

いわゆる安産灸というのを希望されているので、右三陰交と右至陰に知熱灸。

自宅でもすえるように指導。

ところがその日の20時頃から陣痛が始まる。

21時に分娩室に入り、24時に無事出産。

お産は軽かったとの事。

元気な男児ですと報告を頂いた。

お役に立てて何よりです。

それにしてもよく効いた。

本治法が適切だったからこそ、安産灸の威力が最大限に発揮されたのだと思う。

安産灸のポイントは三陰交である。

正確に取穴すれば、たった1~2壮の知熱灸で事足りる。

表面から陥凹している所見は意外と少ない。

浮腫んでいたり、ボテッとしていることの方が多い。

よくよく探ると、表面から少し按圧すると空虚なところがある。

ここに取る。

透熱灸は患者さんにとって苦痛を伴う事が多く、嫌がられるのは目に見えている。

治療の前にこれでは、せっかくの安産灸も意味がない。

鍼もしかりである。

痛くなく、熱くなく、こわくなく、人にやさしい治療。

今後ますます需要が増えるであろう。

筋肉を対象にすれば深く刺さなければならない。

気を対象にすれば、刺さない鍼(接触鍼)と皮膚を焼かない知熱灸で十分治療が出来る。

感染も防げる。

患者にとっても施術者にとっても、安全この上ない治療である。
[PR]
by dentouijutu | 2012-11-20 16:58 | レディース鍼灸

自戒

心が変われば行動が変わる。

行動が変われば習慣が変わる。

習慣が変われば人格が変わる。

人格が変われば運命が変わる。


気の変化(思い)から血の変化(形)へ転じる最高の方法が、この言葉にはつめられている。

さあ現実を変えよう。

まずは自分から。
[PR]
by dentouijutu | 2012-11-19 23:25 | ワイの話

硬結について

硬結について。

いわゆるこりや痛む部位に出現しやすい。

程度によって、気滞・湿痰・瘀血と病因病理は違うが、これをときほぐす事で病状が軽快するということは、臨床ではよくみられる事である。

本治法をして、これらが緩めば理想的であるが、直接アプロ-チして滞りを取ることも大切な事である。

川の流れをせき止めている土砂と解釈すればいい。

土砂をどかして流れを良くしたり、澄んだ水にするという事は、人体でいえば気血を巡らすという事である。

鍼を深く刺す必要はない。

熱いお灸をする必要もない。

接触鍼と知熱灸で十分取れる。
[PR]
by dentouijutu | 2012-11-19 20:45 | 中宮院の病気治し

誤治調整のやり方

証を取り違えた場合のみ記す。

主証を剋する経を同側で、鍉鍼で軽く補う。

例えば、肝虚じゃない人の左の肝を補って、誤治反応が出た場合は、左の肺を補うとこれが解消される。

なお、同じ日に証を診直して、やり直すのではなく、今回は誤治調整だけで潔く終える。

そして、次回に診直して、正しい証を立てる。
[PR]
by dentouijutu | 2012-11-19 02:12 | 中宮院の病気治し

お灸で寒熱が判る

お灸で寒熱が判るという情報を得たので、早速自分に人体実験。

同じ穴に左右同時にすえる。

大体の場合、熱感に差がある。

三陰交にすえてみた。

圧倒的に右が熱い。

これを熱感が左右平均化するまですえるとのことである。

7壮目で暑さが左右同じになったので止めた。

熱く感じる方の穴または経絡には熱が多いということである。

熱は熱を忌嫌うからである。

臓腑では胃がこれに相当する。

逆に寒が多ければ、熱さをあまり感じない。

こういう方法でも、寒熱あるいは陰陽の気の偏在が判る。

ちなみに足三里でもやってみたが、だんだん平均化する。

が、この穴にすえるとあまりいい具合ではないので、私に三里は適応していないのだろう。

中々おもしろい実験であった。
[PR]
by dentouijutu | 2012-11-17 04:11 | 中宮院の病気治し

足の裏が痛い患者

足の裏が痛いという患者。

整形外科を受診するも、皮膚科に行くよう勧められる。

皮膚科を受診、今度は整形に行くように勧められる。

困り果て、当院に来院。

体表観察より、原因を突き止め、治療。

現時点でほとんど痛みは去っている。

体表観察が出来るありがたみ。

触らなわからんぜよ!
[PR]
by dentouijutu | 2012-11-16 19:19 | 中宮院の病気治し

生活も心も豊かな鍼灸師を目指して。

by 臨床ファンタジスタ