2013年 10月 25日
モアレ画像と舌診による効果判定8
【主 訴】 腰痛。首の痛み。
【愁 訴・既往歴】 動悸。老眼。膝痛。股関節痛。便秘。慢性腎炎。
【体表観察】
【脉 診】 浮いて、細く、とても弱い。
【腹 診】 小腹軟弱。
【証】 腎虚証。
【治療】 腎精を補う。
【効果判定】 主訴、愁訴は軽減。現在継続治療中。
術前術後の画像所見を以下に記す。
治療前のモアレ画像。

肩甲骨より上で左上-右下に傾いている。
骨盤が右上-左下に傾いている。
治療後のモアレ画像。

肩甲骨の左右差が改善している。
骨盤は締まったが、左右差はまだある。
治療前の舌背。

淡紅でぼてっと拡がり締まりなく正気に乏しい。(虚)
舌根にかけて白膩苔が強い。下焦の問題。
舌辺は無苔で歯痕がついている。(肝胆の問題と脾腎の虚。)
舌中の裂紋の上に紫がかった場所がある。(頚から上に瘀血があるということか?)
治療後の舌背。

締まって、明るくなっている。
舌辺の無苔がまし。
瘀血所見が分からなくなっている。
治療前の舌腹。

淡紅。
舌下静脈怒脹。
右舌下静脈側にひょうたん様のふくらみがある。(時に腫瘍や何らかの病巣と一致する場合がある。)
治療後の舌腹。

赤みが出た。
ひょうたんが小さくなっている。
2013年 10月 21日
モアレ画像と舌診による効果判定7
【主訴】 腰痛。
【現病歴】 今朝、起床時から腰に違和感を覚え、そのまま仕事に行ったら段々と痛くなってきた。
【部位】 十七椎下とその両傍~臀部まで痛む。
【悪化する条件】 中腰が辛い。前屈・側屈で痛みが強くなる。
【愁訴・既往歴】 右肩関節痛。高血圧。前立腺肥大。
【睡眠】 夜中に目が覚めてトイレにいく。
【食欲】 -
【二便】 夜間に1~2回トイレにいく。
【脉診】 浮いて、やや遅く、弱い。
【腹診】 小腹に艶がなく軟弱。奇経腹診は季肋部と鼠径部に抵抗が現れている。
【証決定】 肝虚証。
【治療】右曲泉、左商陽に補法。陽維脈(右外関―左臨泣)に無熱灸。仙骨部に龍仙打鍼。
【効果判定】 腰痛軽減、運動制限改善。術前術後の画像所見を以下に記す。
モアレ画像治療前。

異常所見をチェックするとこんな感じ。
背腰部で右上-左下に傾いている。
肩甲骨より上で左上-右下に傾いている。

モアレ画像治療後。
治療前より傾きが正常化しつつある。

舌背治療前。

舌背治療後。

舌腹治療前。

舌腹治療後。

2013年 04月 06日
モアレ画像と舌診による効果判定6
【病 症】骨折後左下肢痛・左五十肩・不眠・花粉症。
【脉 診】浮・数・滑。
モアレ治療前・・・上半身は左に下がって、骨盤は左に上がっている。ここで気滞となって痛みが出ている。これは肝経筋の異常である。

モアレ治療後・・・骨盤が水平に近づくと上半身も真っすぐになろうとしている。

舌上治療前・・・やや赤み強く乾燥している。左辺に歯痕がみられる。

舌上治療後・・・赤みがマシになっている。乾燥が潤ってきている。

舌裏治療前・・・舌裏静脈怒張。骨折が起因だから当然瘀血が形成されている。

舌裏治療後・・・怒張少しマシ。

まとめ・・・血虚と瘀血と寒邪も入っている。内風も生じている。これを改善すれば癒えるだろう。
2013年 02月 09日
モアレ画像と舌診による効果判定4
【病 症】 ムチウチで右半身が痛む・嘔吐・胃のむかつき・左乳がんオペ後の左上肢のむくみ・右股関節痛・子宮筋腫
【脉 診】 沈・数・滑・実

治療前、霊台・督兪が変動している。ズボンで見えにくいが、骨盤が右上に傾いている。

治療後(本治法)、骨盤の傾きが改善、逆に、上焦で左上への傾きが出現。新病のムチウチが標で、久病の左乳がんが本ということか?

絳舌で、赤みが強く、暗い。邪熱が営血にある。舌尖が著しく赤い。舌辺では左は赤く、右は少し淡い。が苔は右側に濃い。左右で邪の性質が違う。右は瘀血と湿痰を(古書にいう、打墜)、左は肝気の突き上げ(これが横逆して嘔吐と胃のむかつきを起こし、その裏には慢性的な肝鬱化火)と読み取れる。また、左の舌辺の中央から前に隆起しているが、乳がんの病巣と一致する。

治療後(本治法)、全て好転。舌辺の左右差、右の邪が薄まり、左の傷津が回復。

治療前、舌下静脈怒張。

治療後、怒脹がマシ。

標治法後(背部調整)、骨盤は改善しているが、依然左の傾きが存在感を放っている。
古書に、転落転倒で瘀血が出来るとあるが、それ以前の素因として、慢性的な肝鬱が診受けられる。
乳がんおよび女性の病気は肝と密接な関係があることがよく分かる。
そして大概の症例で、肝の相火に邪が出現している。この方の場合は左が著明である。
2013年 02月 04日
モアレ画像と舌診による効果判定3
【病 症】 脳こうそく後遺症による右上肢のしびれ・高血圧・糖尿病・大椎周囲の皮膚の乾燥と痒み。
【脉 診】 浮・弦・堅

治療前、心兪より上、左上右下に傾斜。胆兪以下、左下右上に傾斜。

治療後(本治法)、傾斜が正常に戻りつつある。上部では逆に右上に傾きが出だしている。これは右上に邪があることを示していると思われる。

治療前、舌尖~舌辺にかけて赤み強い。心・肝・胆の邪熱。白苔の中に黄苔がある。脾胃の熱を表していると思われる(糖尿病)

治療後(本治法)、赤みがマシになる。白苔が右にやや偏っている。やはり右に邪があるということか。

治療前、舌下静脈怒脹。左鮮明、右不鮮明。

治療後(本治法)、怒脹がマシになる。

標治法後(背部調整)、治療前上部左上右下、本治法後右に上がったのが、左右均等に近づいている。
2013年 02月 03日
モアレ画像と舌診による効果判定2
主 訴 10秒間全身に電気が流れる発作が一日に何回も出る。
愁 訴 腎疾患
脉 診 浮・滑・軟

治療前、膈兪の下から左上右下に傾き。腎兪も同様の左右差。

治療後(本治法)、左右差そろって傾きが正常に近づく。

治療前、舌質淡紅、胖大、裂紋、舌尖赤みきつく、左の形がギザギザ。薄白苔。

治療後(本治法)、適度に潤う。引き締まる。裂紋がマシ。赤みがひく。

治療前、舌下静脈怒張。

治療後(本治法)、怒張マシ。

標治法(背部調整)後、さらに左右差がそろう。
2013年 02月 02日
モアレ画像と舌診による効果判定1
主 訴 腰椎分離症
愁 訴 花粉症
脉 診 浮・数・細・弦・堅

治療前、肩甲骨上下で左上右下に傾いている。三焦兪・腎兪付近では逆に左下右上に傾斜。

治療後(本治法)三焦兪・腎兪の傾斜が改善。

治療前、舌質は紅で腫れぼったく湿潤している。舌苔は厚膩。舌辺に紅刺(右>左)

治療後、(本治法)舌全体が引き締まり、活き活きとする。膩苔薄くなる。嫌な湿潤がひく。

治療前、舌下静脈怒張して、色が強く、精彩に欠ける。

治療後、(本治法)怒張が薄くなり、精彩を放つ。

標治法で背部調整後、左右の虚実を取り違えたために、本治法後にそろう方向に動いていた傾斜に、再び左右差が出ている。