陰実を取りこぼすな!

b0125487_00040637.png

経絡治療では、「心に虚なし、腎に実なし。」と言われていますが、臨床的には『五臓全てに虚実あり』が正解のようです。
本証を補った後、相剋する陰経に実が認められた場合は躊躇せずに瀉法を施します。
つまり、肺虚肝実・腎虚心実・肝虚脾実・心虚肺実・脾虚腎実の七十五難型微邪の証と、肺虚心実・腎虚脾実・肝虚肺実・心虚腎実・脾虚肝実の八十一難型賊邪の証の場合です。


陰経だからと瀉法をためらい、取りこぼした結果、臓腑病へと発展していく危険性をはらんでいます。
あるいは、現在何らかの重篤な内臓疾患があれば、陰実証の可能性があります。

脾実や肝実をそのままにしておくと、子宮筋腫や巣のう腫あるいは腫瘍、消化管の腫瘍へと進行することがあります。
心実も循環器の病の引き金になります。
肺実は各種の肺炎になります。
腎実は軽い者は三半規管がやられる程度ですが、重くなると腎臓を患います。
以前に、強烈な腎実の脉を診る機会がありましたが、後に腎がんが分かりました。

今、心筋梗塞と慢性腎炎で全身ひどい浮腫みの患者さんを治療していますが、心実を認めたので?門辺りの実的所見に対して瀉法を行ったところ、浮腫みが引いていき経過良好です。

患者さんを難病から救うためには、または防ぐためには、治療家は生気の虚を補う技術と邪実を正確に瀉せる技術を併せ持つ必要があります。
かくゆう私も未だ道の途中です。
患者さんを病苦から救うために研鑽していきましょう。



[PR]
by dentouijutu | 2017-03-11 00:26 | 鍼灸師・鍼灸学生のためのお部屋

生活も心も豊かな鍼灸師を目指して。

by 臨床ファンタジスタ