2015年 11月 15日
糖尿病は鍼で良くなる!
常に腰が痛いというが、動作をしても徒手検査をしても患部に再現されない。
医療機関でも異常なし。
でも腰が痛い。
ただ足が千鳥足で挙がらないため、思うように歩けない。
既往歴をうかがうと、糖尿病がひどい。
糖尿病から腰痛が来ていると考えて、進めることにした。
詳細は割愛するが、四診法を総合的に判断して腎虚脾実証とした。
本治法は、左適応側で左復溜と右足三里に補法。必要に応じて、心包経の諸穴に瀉法(これは合併症で目を患っているから)。つまり、腎を補っても心の実がとれないときに。
標治法は、意舎と然谷にお灸。それぞれ左右の圧痛を調べてより痛い側に多壮、反対側に少壮。
これは糖尿病の標治法の1つで、詳しくは『鍼灸臨床こぼれ話』(宮脇和登著)を熟読してください。
また補助療法として、照海ー列缺・内関ー公孫の奇経治療を加えた。
このような治療をしていると腰はすっかり良くなってしまった。
足も軽くなって歩きやすい。
そして目元の浮腫や足の浮腫がひいたのも大きい。
糖尿病は虚実は別にして、明らかなる脾の変動である。
『病機十九条』に「諸湿腫満は皆脾に求む」とあるが、要は脾の運化が失調し、内湿が生じて重たかったというわけである。
A1cも安定に向かっている。
本治法を施すと、鎮痛のみならず内臓の機能を改善できる。
生命力の強化がいかに大事かを毎回感じています。
by dentouijutu
| 2015-11-15 17:54
| 中宮院の病気治し