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小児の消化器症状

患者、小学2年生の男児。

お腹が痛く、便も出にくいという。

母親が言うには食欲もいつもよりない。

舌を診ると、中ほどやや下右側の苔が剥離している。

舌質は暗紅舌。

何か我慢しているか、怒りを抑えているのだろう。

肝鬱気滞がある。

気が停滞すると最初は冷えるがやがて火化する。

火化した肝気は上に昇る場合もあるし、横にいく場合もある。

上に行けば肝火上炎。

横に行けば肝気横逆。

この場合は同じ中焦にある脾胃に横逆したために、腹痛と便秘と食欲不振が起こっている。

証は、経絡治療では脾虚肝実。

中医学では肝鬱気滞瘀血からの肝気横逆、肝脾不和。

舌中から右側の剥離は左から来た肝気横逆によって右の脾胃がやられている舌象である。

鍼は、陰陵泉で脾胃を動かして腸を潤し、臨泣で瘀血処理と清肝胆。

経過はいい。
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by dentouijutu | 2014-04-03 20:40 | 小児はり

生活も心も豊かな鍼灸師を目指して。

by 臨床ファンタジスタ