気滞と膝痛

我々の臨床で避けて通れない膝の痛み。

現代医学的な原因はひとまず措いといて、

多くは脾・胃の変動-。

これで治らないものに気滞から起こっているものがある。

気滞は発散と疎泄を主る太陰経と肝経に起こりやすい。

膝の流注では内側に脾経と肝経が通っている。

太陰経で気滞が起これば脾の実証として立つ。

肝経で気滞が起これば、肝鬱となり、ひいては瘀血が生じる。

膝痛に限らず、運動器疾患も含め疼痛性の疾患には意外と肝鬱気滞瘀血で起こるものが多い。

脉状は左関上の陽分から陰分にかけてのどこかで嫌に渋った脉が触れる。

堅く渋ることもあるし、細く堅く渋ることもあるし、強く渋ることもある。

渋りがなくて強く突き上げる場合は肝鬱が火化して血に熱を持っている。

症状としては、必ずどこかに固定性の強い頑固な痛みがある。

また、気鬱があるために、うつ病の症状も兼ねている場合がある。

こういう肝鬱気滞の脉状と病症があれば迷わず、肝経に鍼を入れて処理すべきである。

腹証としては、上腹部では胸脇苦満か右の脇下硬が出ている。下腹部では左下腹部に按じて牢がある。肝の相火に左右差を伴う反応が出ている。

舌診では舌質の色や舌下静脈の怒張、舌辺の赤みや左右差に着目するとよい。

太衝や行間で解決できるが、膝の内側、肝経上が痛む場合は、曲泉をとった方がいい場合がある。

肝鬱と同時に脾虚が起こっている場合があるし、肺-肝の問題、そして腎虚を兼ねている証がある。

これが現時点での、私の臨床での見解である。
by dentouijutu | 2013-04-13 23:18 | 中宮院の病気治し

生活も心も豊かな鍼灸師を目指して。